OpenClawの連携の仕組み|MCP(Model Context Protocol)とは?
OpenClawが外部アプリと連携するための核となる技術がMCP(Model Context Protocol)です。
MCPはAnthropicが開発したオープン通信プロトコルで、AIエージェントが外部ツールやデータソースに安全にアクセスするための統一された方法を提供します。
MCPがない場合とある場合
| 比較 | MCPなし(従来) | MCPあり(OpenClaw) |
|---|---|---|
| 接続方法 | 各APIごとに個別のアダプターを開発 | 統一インターフェースで接続 |
| セットアップ | 各サービスごとにコードを書く | 設定ファイル1つで完了 |
| 安全性 | 各実装に依存 | プロトコルレベルでセキュリティ担保 |
MCPサーバーの3つのコンポーネント
- Tools(ツール):AIエージェントが呼び出せる関数(例:Issue作成、メッセージ送信)
- Resources(リソース):AIが読み取れるデータソース(例:リポジトリ一覧、ノート一覧)
- Prompts(プロンプト):よく使う指示をテンプレート化したもの
連携アプリ10選|おすすめ順に紹介
🥇 1. Discord(チャットアプリ)|初心者に最もおすすめ
OpenClawとの連携が最も簡単で安定しているチャットアプリ。公式ドキュメントもDiscord前提で書かれています。
Discordと連携するとできること
- DiscordのチャットからAIエージェントに指示を出せる
- ファイルの送受信が安定
- スマホからPCのOpenClawを遠隔操作できる
- OpenClawコミュニティ自体がDiscord上にある
Discord連携の設定手順
- Discord Developer Portalにアクセス
- 「New Application」でBotを作成
- Botタブで「TOKEN」をコピー
- OpenClawの設定ファイルにトークンを追加:
# ~/.openclaw/config.yaml
gateway:
type: discord
token: "あなたのDiscord Botトークン"
channels:
- "チャンネルID"
- Botをサーバーに招待(OAuth2 URL Generatorを使用)
- OpenClawを再起動して連携完了!
🥈 2. GitHub|開発者・副業コーダー必須
GitHub MCPサーバーを設定すると、OpenClawがリポジトリの操作を自動で実行してくれます。
- リポジトリの閲覧・コード検索
- Issue・プルリクエストの作成
- コードレビューの自動化
- README・ドキュメントの自動生成
GitHub連携の設定手順
- GitHubでPersonal Access Tokenを発行(Settings → Developer Settings → Personal Access Tokens)
- MCPサーバー設定ファイルに追加:
// ~/.openclaw/mcp.json
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
"env": {
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "あなたのトークン"
}
}
}
}
- OpenClawを再起動すれば完了!
🥉 3. Slack(ビジネスチャット)
ビジネス利用ならSlackとの連携が便利。チーム全体でAIエージェントを共有できます。
- Slackチャンネルから業務指示
- 定型レポートの自動生成
- チーム全員がAIエージェントを利用可能
4. Notion(ドキュメント管理)
Notionと連携すれば、議事録・タスク管理・ドキュメント作成をAIが自動化。
- 会議メモから自動でNotionページを作成
- タスクの進捗管理を自動更新
- ナレッジベースの自動整理
5. Trello(タスク管理)
コミュニティプラグインで対応。カードの作成・移動・ラベル付けをAIに任せられます。
6. Google Drive(ファイル管理)
スプレッドシートやドキュメントの作成・編集をAIが自動化。データ分析にも活用可能。
7. JIRA(プロジェクト管理)
エンジニアチーム向け。チケットの作成・更新・ステータス変更を自動化できます。
8. データベース(PostgreSQL / MySQL)
MCPサーバー経由でデータベースに接続。AIに「先月の売上を集計して」と指示するだけでSQLを生成・実行。
9. ブラウザ自動化(Puppeteer / Playwright)
Webスクレイピングやフォーム入力の自動化に。副業のリサーチ作業を劇的に効率化。
10. LINE(非公式)
非公式アダプターでLINEとの連携も可能。ただし安定性に不安があるため、まずはDiscordがおすすめ。
MCPサーバーの基本設定方法
設定ファイルの場所
# MCPサーバーの設定ファイル
~/.openclaw/mcp.json
複数のMCPサーバーを同時に設定する例
{
"mcpServers": {
"github": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
"env": {
"GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "ghp_xxxxx"
}
},
"notion": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-notion"],
"env": {
"NOTION_API_KEY": "secret_xxxxx"
}
},
"filesystem": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-filesystem", "/home/user/documents"]
}
}
}
設定後の確認
# MCPサーバーの接続状況を確認
openclaw doctor
各MCPサーバーが「Connected」と表示されればOKです。
プラグインの追加方法
MCPサーバー以外にも、プラグインで機能を拡張できます。
プラグインの3つの種類
| 種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 公式プラグイン | インストール直後から利用可能 | ファイル操作、シェルコマンド、ブラウザ自動化 |
| コミュニティ | GitHub上に100以上公開 | Trello同期、JIRA操作、会計ソフト連携 |
| カスタム | 自作可能(TypeScript/Python) | 自社システム連携、独自ワークフロー |
プラグインの追加コマンド
# コミュニティプラグインの追加
openclaw plugin add @community/trello-sync
# プラグイン一覧の確認
openclaw plugin list
副業に使える連携パターン3選
パターン1:ブログ運営の自動化
連携アプリ:GitHub + ファイルシステム + ブラウザ自動化
- 「〇〇についてのブログ記事を書いて」と指示
- AIがリサーチ → 記事作成 → HTMLファイル生成
- GitHubにプッシュ → 自動デプロイ
パターン2:クライアントワークの効率化
連携アプリ:Slack + Notion + Google Drive
- Slackで受けた依頼をNotionに自動記録
- AIが見積書・提案書をGoogle Driveに自動作成
- 進捗をSlackに自動報告
パターン3:データ収集・分析
連携アプリ:ブラウザ自動化 + データベース + ファイルシステム
- 「競合サイトの価格を調べて」と指示
- AIが自動でWebスクレイピング
- データベースに保存 → CSVで出力
セキュリティの注意点
連携時に必ず注意すること
- APIキー・トークンは絶対に公開しない:GitHubにmcp.jsonをプッシュしない
- 最小限の権限で設定する(例:GitHubトークンはread-onlyから始める)
- 信頼できないプラグインは導入しない:GitHubのスター数・更新頻度を確認
- 定期的にトークンをローテーションする(3ヶ月ごとが目安)
今後のロードマップ(2026年後半〜)
OpenClaw財団が公表しているロードマップには、以下の機能追加が予定されています。
- マルチデバイス対応:1つのインスタンスから複数PCを同時操作
- 改善されたサンドボックス環境:ファイルシステムやネットワークアクセスのアプリ単位制限
- Canvas/A2UI:エージェント駆動の視覚的ワークスペース