この記事の目次
今何が起きているのか(2026年4月時点)
まず現状を整理しよう。今起きていることを把握していないと、正しい判断なんてできない。
2025年4月、トランプ大統領が「相互関税」を正式に発表した。これは「お前の国がうちに関税かけてるんだから、同じだけかけ返す」という理屈のやつだ。日本に対しては24%の関税(基本10%+上乗せ14%)が課された。その後さらに引き上げられて25%になっている。
これを受けて日経平均は大暴落した。2025年4月7日には31,137円まで下落。37,000円台から約6,000円の下落だ。たった数日で17%近く吹っ飛んだわけだ。
ただし、ここがポイント。その後は回復している。トランプの関税政策には明確なパターンがあって、「株が下がると緩和発言をして、上がるとまた強硬になる」という繰り返しだ。マーケットとの駆け引きをやっているわけだな。
2026年4月現在、関税交渉は継続中。日米の交渉は何度も行われているが、決着はついていない。不透明な状況がずっと続いているのが現実だ。
さらに厄介なのが中東情勢だ。ホルムズ海峡の封鎖リスクが取り沙汰されていて、原油価格が不安定になっている。エネルギーコストが上がれば企業業績にも個人の家計にも直撃する。
為替は1ドル157円台で推移。円安が続いている状況だ。これは輸出企業にはプラスだが、輸入物価の上昇で生活コストは上がり続けている。
トランプ関税が日本経済に与える影響
数字で見てみよう。NRI(野村総合研究所)の試算によると、トランプ関税による日本のGDP低下は0.59%と見積もられている。「たった0.59%?」と思うかもしれないが、日本のGDP規模で考えると数兆円規模のインパクトだ。
最も打撃を受けるのは自動車産業だ。対米輸出の30%以上を自動車関連が占めている。25%の関税がかかれば、価格競争力は大幅に低下する。トヨタ、日産、ホンダ、スバル...日本の主力産業がモロに影響を受ける。
企業業績全体としては3〜4%の押し下げになるという見通しが出ている。これは小さい数字じゃない。企業の利益が3〜4%減るということは、株価にも当然反映される。
ただし、全てがマイナスというわけでもない。円安は輸出企業にとってはプラス面もある。ドル建ての売上を円換算すると増えるからだ。関税で量は減っても、円安で単価が上がる部分がある。
「トランプ関税ショック」が一時的なものなのか、構造的な変化なのかで専門家の見方は分かれている。俺の意見を言わせてもらえば、関税自体は交渉カードとして使われている面が強いので、最終的にはある程度緩和されると見ている。ただし、完全に元に戻ることはないだろう。「高関税の時代」は続く。
投資初心者がやるべきこと・やってはいけないこと
やるべきこと
1. パニック売りしない
これが一番大事。暴落時に売るのは最悪の行動だ。歴史上、暴落で売った人間が勝ったケースはほぼない。リーマンショックの時に売った人は、その後の10年で3倍以上になった相場を丸ごと逃している。怖い気持ちはわかる。でも売るな。
2. 積立投資は継続する
ドルコスト平均法の最大のメリットは、暴落時に安く買えること。株価が下がっている時こそ、同じ金額でより多くの口数を買えている。これを止めるのは「安売りセールが始まったのに買い物をやめる」のと同じだ。
3. 現金比率を少し高めておく
いざという時の買い増し資金として、普段より現金を多めに持っておけ。投資資金の20〜30%は現金で持っておくと、暴落した時に「チャンスだ」と思える。
4. ニュースを見すぎない
毎日の値動きに一喜一憂するな。SNSで「暴落だ!」「もう終わりだ!」と騒いでる連中は大体ポジションを持っていないか、煽って商売してるかのどっちかだ。月1回チェックすれば十分。
やってはいけないこと
1. 全額一括投資
タイミングが読めない状況では分散が鉄則だ。「今が底だ」と思って全額突っ込んで、そこからさらに20%下がったら精神的に持たない。分割して入れろ。
2. 信用取引・レバレッジ
ボラティリティが高い時期のレバレッジは命取りだ。1日で5%動くような相場でレバレッジ3倍なんてかけたら、15%の上下動に耐えなきゃいけない。追証が来てゲームオーバーなんてのは冗談じゃないぞ。
3. SNSの煽りに乗る
「今が底だ!全力買い!」「暴落が来る!全部売れ!」こういうのは全部無視しろ。底も天井も誰にもわからない。わかると言ってる奴は嘘つきか馬鹿のどっちかだ。
4. 短期売買で儲けようとする
プロのトレーダーですら難しい相場で、素人がデイトレードで儲けられるわけがない。手数料と税金で確実にマイナスになる。短期売買はやめとけ。
今の世界情勢で有効な投資戦略5選
戦略1:つみたてNISAで淡々と積み立てる(最強)
結論から言う。何があっても積立を止めるな。
暴落=セール。安く買えるチャンスだ。これは投資の鉄則中の鉄則で、暴落時に積立を続けた人と止めた人では、その後のリターンに圧倒的な差が出る。
リーマンショックの時のデータを見てくれ。2008年に日経平均が7,000円台まで下がった。この時に積立を止めた人は「安い値段で大量に買える」という最大のチャンスを逃した。一方、積立を続けた人は5年で元本を大幅に超えるリターンを得ている。
月1万円でも月5万円でも、金額は変えなくていい。むしろ変えない方がいい。ドルコスト平均法の効果を最大限に発揮するには、感情を排除して機械的に積み立てるのが一番だ。
積立設定を入れたら忘れろ。見るな。証券口座のアプリを消せとまでは言わないが、通知はオフにしろ。毎日の値動きを見ても何もいいことはない。
戦略2:高配当株で守りながら攻める
配当利回り3〜5%の高配当株は下落に強い。株価が下がっても配当金は入ってくるから、精神的な安定剤になる。「含み損はあるけど、毎月配当金が入ってくる」という状態は、想像以上に心の支えになるんだよ。
日本の高配当ETFとして狙い目なのは:
- 1489(NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型ETF)
- 1577(NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型ETF)
米国の高配当ETFなら:
- VYM(バンガード・ハイディビデンド・イールドETF)
- HDV(iシェアーズ コア 米国高配当株ETF)
- SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)
注意点として、減配リスクのある銘柄は避けること。連続増配実績を確認して、業績が安定している企業を選べ。高配当に見えても、株価が暴落して利回りが上がっているだけの「罠銘柄」には引っかかるなよ。
戦略3:円安を活かした国内株投資
円安は輸出企業にプラスだ。トヨタ、ソニー、任天堂といった企業は円安の恩恵を受ける。ただし、トランプ関税の影響で対米輸出企業は選別が必要になっている。
特に注目したいのは内需株だ。食品、医薬品、通信といったセクターは関税の影響を受けにくい。日本国内で生産して日本国内で売っている企業は、トランプが何を言おうがあまり関係ない。
「関税に強い銘柄」を選ぶ視点が今は重要だ。具体的には:
- 対米輸出比率が低い企業
- 国内売上比率が高い企業
- 原材料を国内調達できる企業
- 価格転嫁力のある企業(値上げしても客が離れない)
戦略4:金(ゴールド)をポートフォリオに加える
地政学リスクが高い時期は金が上がる傾向がある。これは歴史的に何度も繰り返されてきたパターンだ。
2024年から2026年にかけて、金価格は歴史的高値を更新中だ。トランプ関税、中東情勢、ウクライナ問題、中央銀行の金買い増し...複数の要因が重なって、金は「安全資産」としての需要が高まっている。
ポートフォリオの5〜10%を金に配分するのが定石だ。全部金にしろとは言わない。あくまで「保険」として少し持っておくだけで、ポートフォリオ全体の安定性が上がる。
金ETFなら手軽に投資できる:
- 1326(SPDRゴールド・シェア)- 国内ETF
- GLD(SPDR Gold Shares)- 米国ETF
「金は利息も配当も生まない」とよく言われるが、それは平常時の話。有事の金という言葉がある通り、今のような不安定な時期にはその価値を発揮する。
戦略5:現金ポジションを確保しておく
暴落が来た時の「買い増し資金」として、現金を確保しておくことが重要だ。
投資資金の20〜30%は現金で持っておく。これは「投資していない」のではなく、「いつでも投資できる状態を維持している」ということだ。この違いは大きい。
現金を持っていると精神的な余裕が生まれる。暴落しても「よし、買い増しのチャンスだ」と思える。逆に全額投資していると、暴落した時に「もう終わりだ...」としか思えなくなる。
暴落したら段階的に買い増す。一括で入れない。-10%で少し、-20%でもう少し、-30%でさらに追加...というように、分割して資金を投入していく。
具体的な買い方の手順(初心者向け)
ステップ1:証券口座を開設する
まだ持っていない人は、まず口座を開設しろ。SBI証券か楽天証券が初心者にはおすすめだ。開設は無料で、維持費もかからない。FXに興味があるならDMM FXも選択肢に入る。
ステップ2:つみたてNISAで月1〜5万円の自動積立を設定する
毎月の積立金額を決めて、自動引き落としの設定をする。最初は月1万円からでも全然OK。大事なのは始めることだ。
ステップ3:オルカン or S&P500のインデックスファンドを選ぶ
迷ったらeMAXIS Slim全世界株式(オルカン)かeMAXIS Slim米国株式(S&P500)のどちらかでいい。正直、どっちを選んでも大差ない。「世界に分散したい」ならオルカン、「アメリカの成長に賭けたい」ならS&P500だ。
ステップ4:余裕があれば高配当ETFを少額で買い始める
つみたてNISAの設定が終わったら、余裕資金で高配当ETFを買ってみろ。配当金が入ってくると「投資してる感」が出て、続けるモチベーションになる。
ステップ5:金ETFをポートフォリオの5%程度入れる
リスクヘッジとして金ETFを少しだけ入れておく。全体の5%程度でいい。無理に入れなくてもいいが、入れておくと暴落時の下落幅を抑えてくれる。
ステップ6:現金比率は20〜30%キープ
全額を投資に突っ込むな。必ず現金を残しておけ。生活防衛資金(生活費の6ヶ月分)は投資資金とは別に確保した上で、投資資金の中でも20〜30%は現金で持っておけ。
ステップ7:月1回だけ資産をチェック(毎日見るな)
月末に1回だけポートフォリオを確認する。それ以上は見なくていい。毎日見ると絶対に余計なことをしたくなる。人間はそういう生き物だ。だから見るな。
暴落が来たらどうする?(行動指針)
| 下落幅 | 行動 |
|---|---|
| -5% | 何もしない。通常の変動範囲。深呼吸して忘れろ。 |
| -10% | 追加投資を検討。焦らなくてOK。「ちょっと安くなったな」程度。 |
| -20% | 現金の10%を追加投資に。ここからが本番。冷静に、分割で入れろ。 |
| -30%以上 | 現金の20〜30%を段階的に投入。歴史的なバーゲンセール。ここで買えた人が5年後に笑う。 |
大事なのは、このルールを暴落前に決めておくこと。暴落してから考えても遅い。パニック状態で冷静な判断なんてできない。だから今のうちに「自分はこう動く」というルールを紙に書いておけ。マジで。
まとめ
この記事のポイント
- トランプ関税は不透明だが、長期投資家にとっては「いつもの暴落」の一つに過ぎない
- 積立を止めるな。パニック売りするな。これが最重要ルール
- 高配当株・金・現金でリスクヘッジしながら攻めるのが今の最適解
- 短期の値動きに一喜一憂せず、5年10年で考えろ。投資は長期戦だ
- 暴落が来たら行動指針テーブルに従って段階的に買い増す
最後に一つだけ。
投資の世界では「稲妻が輝く瞬間に市場にいなければ、リターンの大半を逃す」という有名な言葉がある。暴落の後には必ず回復がある。そしてその回復の初動は、誰にも予測できないタイミングで突然やってくる。
だから市場に居続けろ。積立を止めるな。トランプが何を言おうが、関税がどうなろうが、あなたの20年後の資産は、今日の積立の継続にかかっている。
免責事項:この記事は個人の見解であり、投資助言ではありません。投資は自己責任で行ってください。記事内の情報は2026年4月時点のものであり、最新の状況とは異なる場合があります。